料理人の私がおせちを手作り、時間不足で洋食に変更するも美味しいと好評

私は27歳で飲食店に勤務している男性です。家族におせち料理を作ってくれといわれて作ったものの、様々な苦労がありました。その時、私が作ったのは黒豆の煮物や筑前煮など、昔ながらのおせち料理です。

プロの手作りおせちを期待されたが、道具や調味料が足りず時間もない

栗きんとんは出来合いのペーストを使って調理して、魚料理や肉料理は洋風で作りました。おせちなのに洋風…?そうです。私はイタリアンのお店で働いているので、和食は苦手なのです。仕事の関係上、お正月は滅多にに帰省しないのですが、昨年はたまたま休みが取れたので帰省すると連絡したところ、家族におせち作りを頼まれました。

適当に材料は見繕っておくからと言われても「少人数なのに…まぁ、いいか」と呑気に考えていました。ところが、実家に帰ってみるとどうでしょう。いつもは家族だけなのですが、年末だから従兄弟たちも集まり、人数は10人を超えていました。実家には31日の夕方到着したので、そこからの時間はほぼ仕事状態でした。

おせち料理は私が作ることになっていたので他の料理は何も準備していないし、本来みんなが期待しているのは私が作るイタリアン。でも、おせちなので作るのは和食です。普段は広い厨房で作業している私は、家庭用コンロや少ない調理器具、調味料の不足などもあり頭は混乱しっ放しでした。

おせちを作る時間が足りず、得意の洋食にチェンジしてスピードUP

和食の基礎はある程度わかるので黙々と調理し、煮物を作りながら揚げ物、炊き込みご飯の下拵えをして炊飯。そして、出汁を炊いて筑前煮。5割ほど料理を仕上げてメインに取り掛かろうとした時間はすでに午後6時でした。

「お腹が減った」と泣き喚く甥っ子達や、「料理を急いで!」と煽ってくる親や叔母。そして、私の後ろでは「オレ、これ苦手だわ…」と言い放つ兄。イライラし始めた私は、メイン以降は完全に洋食に転向しました。魚は卵やハーブでとじたピカタにサルサソースを添えて。肉はチキンのワインとトマトの煮込み。デザートにパンケーキとクレープシュゼット。

まさかのパスタまで作りました。手慣れている料理だとそれほど時間もかからず、20時にはすべての料理を作り終えて食卓へ並べました。

洋食おせちも美味しいけれど、お重に合う料理は縁起の良い和食

ところが、「なぜ、大皿料理ないの?」「重箱なのに洋食?」「何それ、おいしいの?」など「おせちじゃない!」と騒ぐ親族。堪らず私がキレると親族は静まり返りました。甥っ子や姪っ子が料理を食べ始めた途端、「おじさん、これおいしーっ」と言ったおかげで場は和み落ち着きました。

でも、料理の形式は大事ですね。正月料理は重箱にゲンを担いだ和の料理を入れてこそだなと改めて思いました。(散々文句言われたし。)ですが、料理人におせちを作って欲しいのは理解できますが、31日夕方に帰省した息子に料理を丸投げするのはどうなの?と思いました。出来れば食べたい料理とレシピ、材料の下拵えくらい済ませておいて欲しかったですね。

アドリブで作った洋食の方が、和食より評判がよかったのは素直に嬉しいです。でも、和食のレベルが低すぎたことは、やっぱり悔しいので今年も帰省できたらリベンジしたいと思います。