祖母に教わるおせち料理、こだわりは家族を想い丁寧に手作りすること

25歳、アパレル店員をしています。以前、祖母と母との3人で「お煮しめ」を作ったのですが、思っていたよりも大変でした。我が家では昔からお煮しめは重箱には入れず、大皿を準備して食卓に出していて、作る量も結構多かったです。

材料は普通に蓮根・里芋・牛蒡(ごぼう)・蒟蒻(こんにゃく)・椎茸・筍(たけのこ)など根菜類を中心とした食材で、彩りのために人参とさやいんげんをプラスしていました。作り始める前は、「煮物なんて切って、煮るだけなんだから簡単じゃん」と思っていたのですが、実際は作業が多くて想像以上に手間暇かける必要がありました。

祖母の手作りおせちは、飾り切りなど下拵えから心を込める

祖母はおせちへの強い拘りをもっています。特に、「野菜は飾り切りをすること」「1つ1つ下拵えを心を込めて丁寧にすること」「味の染みる時間はそれぞれ違うから、作る順番を守って時間をずらして材料を入れること」などを徹底していました。そのため、数時間台所に立ちっぱなしの作業になりました。

作り方は干し椎茸を水に浸けて戻し、椎茸の石づきは切り落とします。戻し汁はそのまま鰹節と昆布を入れて出汁をとります。蓮根は花の形になるように周りを1つずつ花びらのようにカットします。蒟蒻は切れ目を入れたら捻るように引っ張り、人参は梅の花のように真ん中が捻れる形でカットしていきました。

どれもさほど難しそうでは無いのですが、量が多いことと具材によってはカットしづらくて、作ってみるととにかく時間がかかりました。

1年の健康や長寿を願うおせち料理、祖母の教えを大切にしたい

里芋は皮を剥いたらヌメリを取るため下茹でし、蒟蒻もアク抜きのために別茹でするのでコンロが占領されます。牛蒡と蓮根を酢水に浸けてアク抜きする時間は休憩かと思いきや、今度はさやいんげんの筋取り作業が待っていました。

冷える台所での作業は思った以上に辛く、今まで祖母と母はこんなに大変な作業をしていたのかと思うと頭が下がる思いでした。祖母曰く、「正月のおせち料理には繁栄や健康、厄除けや長寿の有り難い意味があるんだよ。私は家族を思いながら丁寧に作りながら、強く願っているの。」と話してくれました。

祖母の話を聞くと、「おせち作りは大変で辛い」という思いよりも、「1年間、何事もなく過ごせますように」という思いになり、残りの作業も頑張れました。完成したお煮しめは彩り鮮やかで、とても評判が良かったです。

皆が笑顔で食べている様子を見ていると作った人も幸せな気持ちになり、おせちを作って良かったと思えました。そして、祖母の教えを忘れないように、またおせち料理を手作りしたいと思います。